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1/01/2014

2014年の世界のリスクを考える(前編)

2014年、「あの戦争」からちょうど百年目となるメモリアル・イヤー。

新年一発目に、ずばり2014年の世界のリスクを考えてみる。

1. テロとの戦いinアフリカ
アルジェリア・イナメナスやケニア・ナイロビで発生したような、グローバルなテロネットワークとローカルな過激派が結びつき、欧米権益やこれと協力する統治能力の低いその国の政府に対するテロ攻勢を続ける可能性はかなり高い。アルジェリアからサヘル地帯をまたにかけて活動するAQIM(イスラム・マグレブのアルカイダ)、ソマリアから東アフリカ諸国を脅かすアル・シャバーブ、ナイジェリア北部にイスラム国家建設を目指すボコ・ハラムと、南部アフリカ以外ではイスラム勢力が伸張している。

2. 米中間選挙とオバマ政権のレームダック化
2013年はオバマにとって最悪の一年だった。しかしシェイクスピアの一節を引用するならば、今が最悪だと言えるうちはまだ最悪ではないのだ。中東で、東アジアで、地域の同盟国はリーダーシップを発揮できない米国に苛立つ機会がますます増えるかもしれない。

3. 欧州議会選挙で反EU・極右政党が台頭
フランスの国民戦線を率いるマリー・ルペン、オランダのヘールト・ウィルダース自由党党首の連携はじめ、英国独立党の躍進等、EU加盟国で、ブリュッセルで自分たちの運命が決められる(と考えている)国民の間で不満が募っている。欧州議会は5月に実施される選挙後にもっとも反EU的なメンバーで構成されることになるかもしれない。それは経済が低迷するEU圏にとっておそらくプラスには働かない。

4. 米英主導の国際部隊が撤退した後のアフガニスタンと中央アジア
ようやく米国は長い戦争を終え、兵士たちはGo Home Quickly。しかし新生アフガンの治安維持能力はとても心もとなく、米軍戦闘部隊撤退後に強力なタリバンの巻き返しを防げる術を持たない。大きな力の真空は予想外の影響を中央アジア地域にもたらすかもしれない。

5. 朝鮮半島で再燃する危機
DPRKは今年も平常運転です。だいたい、北の権力中枢が何考えているか予想しても当たらない、昨年末の汚物を消毒劇も多くのアナリストにとって予想し得なかったイベント。とりあえずリスクなのは間違いない、いつミサイル発射したり核実験行ったりして地域の緊張を高めることになっても不思議ではないのだから。

後編に続く。

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